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膵臓β細胞 インスリン、膵臓α細胞 グルカゴン

最近、血糖コントロールに関してインスリンとグルカゴンの協調作用が重要だとわかってきています。その協調のためにはいち早く内因性インスリン分泌が保たれる事が必要事項です。内因性インスリンが保たれている状態では食後の血糖変動は炭水化物摂取量である程度予測できると考えられます。しかし内因性インスリンが大きく乱れてくるとグルカゴンとの協調も乱れ食後の血糖変動が不規則になり予想がつかなくなると思われます。
そのためには早期より炭水化物の適正摂取の見直し(私は糖質制限論者ではありません)が基本であると私は考えています。

註)私は個人的には種々な原因でHbA1C8.0以上が恒常的になるリスクがあると考えられる患者さんには、早期にインスリン注射を勧め、先ずは食後過血糖の改善に全力を尽くします。そしてできる限り健全な内因性インスリン分泌の回復を急ぐようにしています。

正常な内因性インスリンのできる限り早い復活が糖尿病治療の最重要事項です。レガシー効果が言われる所以です。症例によってはインスリン治療が最後の手段ではなく先手必勝薬です。

勿論、私は血糖変動が落ち着いてくればインスリン注射は減量ないし中止していきます。糖尿病治療は患者さんの理解を得ながら流動的に行います。血糖変動の波をできる限り早く正常人に近づける事が理想的な糖尿病治療です。

註)インスリン治療は早期導入、早期撤退。が私のモットーです。


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